一 般 質 問

2021年12月定例会


土谷質問

みらい 土谷議員


一般質問
会派みらいの土谷です。
質問の機会をいただきありがとうございました。
先日、横手市の採卵鶏農場で鳥インフルエンザが発生しました。
国や県そして各関係者の皆様には防疫作業 など早期正常化にご努力いただき感謝申し上 げます。今後、他に広がらないように万全の態勢をお願いいたします。
それでは質問に移ります。 最初に、農業政策について伺います。 まず、本県農業の課題と新農業ビジョンについて伺います。県では「第3期ふるさと秋田県農林水産ビジョン」に基づき農業振興に取り組み、施策 の成果として、新規就農者は七年連続で年間 二○○人以上を達成、園芸メガ団地も平成二十八年一○団地だったものが、令和二年には 四六団地に増え、販売でも好成績を上げてお ります。
畜産についても大規模団地が増加し、平成 二十八年に三団地だったものが、令和二年に は四九団地になっております。
青果物に関しても、えだまめは令和元年に 年間出荷量で日本一に、しいたけは令和元年 に販売額、販売単価、販売量の三つでトップ に輝き、それに続くネギや花卉、スイカなど 複合型生産における米作以外の複合部門の伸 びが大きく、頼もしく感じております。
一方、国の食料自給率が三七パーセントと 低迷するなか、県が令和三年六月にまとめた 「令和二年度農林水産業及び農林漁村に関す る年次報告」によると、耕地面積は前年から 四○○ヘクタール減の一四万六、七○○ヘク タールで全国六位、地目別では、水田が前年に比べ二○○ヘクタール減少して一二万八、七○○ヘクタール、畑が二○○ヘクタール減少して一万八、○○○ヘクタールとなっております。令和元年の農作物の作付け延べ面積 では、一二万五、一○○ヘクタールで、前年より五○○ヘクタールも減少しております。
また、耕地面積に占める担い手への集積率 は令和元年度末で七五・四パーセントになっており、農地中間管理機構の役割が大きかっ たことと思います。
農家や法人などの動きを見ると、総農家数は高齢化による離農や農業法人への農地集積の進展などで三万一一六戸、そして五年間で 一万一、九三二戸減少しております。
さらに、令和三年の本県の基幹的農業従事者数は、三万三、七二○人で、五年前に比べて一万一、一六六人と大幅に減少し、平均年 齢は六七・七歳となっており、現在も高齢化 が進行しております。
本県は農業県であるという自負があります。先ほど述べた複合型生産構造への転換、大規模生産拠点づくり、集落営農あるいは農業法人など、政策的には目を見張るものもありますが、統計上の実態を見ると、本県の農業 はこれでいいのかと考えてしまいます。
今年度で第3期ビジョンは終了となり、来 年度からは新たなビジョンのもとで農業政策に取り組まれることと思いますが、現状をどう思っているのか、また、その現状を踏まえ た、今後進むべき方向性をどのように考えて いるのか、知事にお伺いします。
次に、サキホコレについて伺います。
私も農業に取り組んでいる一人として、県 で開発したサキホコレには強い関心をもって おります。
サキホコレの本格的な販売は来年度からで すが、食味の良さに加え、白さとツヤが際立 ち、外観の良いふっくらとした食感、上品な 香りと共に、噛むほどに甘みが増す特徴を持 っており、コシヒカリを超える極良食味品種をコンセプトに開発されただけのことはある と思います。
私は三回ほど試食をいたしました。
我家で収穫している一○○パーセントあき たこまち・エコ米・特Aの米を毎日食べている私でも、確かに「うまい」と感じておりま す。
そこで、消費者はもちろんのこと、妻や子供たち、また孫や親類にも食べてほしいとの思いで、来年の作付けを予定しておりますが、 それに向けて参加した「令和四年産サキホコ レ」栽培基準説明会などの中で、少し気にな ったことについて伺います。
まず、生産目標について伺います。
県では、サキホコレの生産目標を一○年後 の令和一三年に秋田米の生産量の一○パーセ ントとしておりますが、本県がコシヒカリを 超える米だと「力」を入れている割には目標 が小さいのと、全国で食べたいと願っている人に提供できないのではないかと思います。
なぜ二○から三○パーセント程度の比率にならないのか、一○パーセントとしている根拠や背景について、知事に伺います。 次に、今後の方向性について伺います。 講習会にて、種子の管理・品質・出荷基準・生産団体の登録などについて聞き、厳しい基準であると感じました。
その中でプロモーション経費として、一○アール当たり三、○○○円から四、○○○円の負担金も示されました。厳しい生産費を考 えると、サキホコレが全国米としての軌道に乗るまでは、県が率先してプロモーションすべきと考えますがいかがでしょうか。知事に 伺います。
また、種籾を他県に要望された場合の対応 や、今後どのようにブランド米として育てて いくのか、さらにはどのように将来の後継者 の育成をしていくのか、併せて知事に伺いま す。
サキホコレは、混米ではなく一○○パーセ ント純粋米として全国の消費者に食べて欲し いと願っております。
次に、流通市場の透明性について伺います。
農水省は、米の現物市場検討会を九月に設置し、十一月二日に二回目の会合を行いました。私は県としても米の流通市場の透明性を 高める必要があると思います。
あきたこまちの概算金が六○キログラム当たり一万六○○円となり、昨年より二、○○○円下がりました。
これはコロナ禍の影響により、業務用を主体に米の消費が落ち込み、生産者にしわよせが来たものと思われます。
一方、肥料や農薬費、機械費、燃料費などは、年々値上がりをしており、生産費や経費を考えると生産米の価格があまりにも安く、 再生産できる収入が必要と考えます。
米の需給対策もありますが、出荷米と販売されている米との価格差について違和感を感じております。もっと流通市場の透明性を高 めなければと思います。
あきたこまちの概算金やサキホコレの買取価格は果たして妥当な金額なのでしょうか。 米の流通や、米の保管のあり方、そして販 売に関して、県の重要課題として米の流通市 場の透明性を高める方策を実施すべきと考え ます。生産者が泣きをみないような農業政策 を進めて欲しいと思いますが、いかがでしょ
うか。 流通市場の透明性についてどのように考えているのか知事に伺います。 次に、農地価格対策について伺います。 農業問題で大変心配していることがありま
す。 十一月七日の農業新聞で農地価格の下落が続いているという記事がありました。全国の 田畑の価格について、一、四○○市町村と農 業委員会を対象に調査をし、六八・九パーセ ントから回答を得たとあります。
価格下落の理由としては、複数回答で、 「後継者の減少」二○・九パーセント、「買 い手がいない」一八・三パーセント、「高齢化」一七パーセント、「米価下落」が九・六 パーセントとなっております。
田畑価格のピークは一九八六年で、一九八 七年以降三五年連続で下落しております。私 の住んでいる純農村地域の十文字町では、三 五年前の一九八六年には一○アール当たり二 二○万円から二五○万円で、二○二一年には 三○万円前後の売買価格になっております。 中山間地域はもっと厳しい状況にあると思わ れます。
農地価格の下落によって農業に対する意欲 の低下につながる可能性があります。また、 財産的価値が下がることによって土地への執 着が薄れ、離農や県外での生活を望むなどの 現象が起こり、県の課題である人口減少と連 動している可能性も考えられます。
私は、本県の農地価格が下落することによ り、県全体の資産や財産などの価値と共に、 県のパワーや魅力が失われることに危機感を 感じております。
力のある魅力ある県土作りを行い、県の全 体の価値を高めるため、農地価格の下落はぜ ひ取り組むべき課題であり、農業のテコ入れ による対策が必要と思いますが、知事のお考 えを伺います。
次に、漬物生産者への支援について伺いま す。
本年六月に改正食品衛生法が施行され、県 内の漬物生産者の皆さんが大変困惑しており ます。
漬物生産者の多くは、大規模な製造ではな く、台所や作業小屋での小規模な製造をして おります。
改正法は二○一八年に公布、製造者は経過 措置期間の二○二四年五月までに、製造に不 要な物を近くに置かない、水道設備を製造用 と手洗い用に分け、手が触れないセンサー式 とするなどの整備をし、営業許可を得ること となっております。
法は当然守らなければならないことではあ りますが、問題は漬物作りをするための施設 整備には多大な費用がかかることです。
現在、道の駅や直売所へ出荷している農家 の女性たちは、小さい面積の畑で多品目の野 菜や果物を季節ごとに栽培し、それを収穫して美味しい時期をはずすことのないよう漬物 を作り、出荷しております。
比較的高齢の女性が多く、本県農業におけ る本当に特色ある小さな農業であり、自慢の 漬物が収入に結びつくことによって、生活に 活力と生き甲斐を感じておられるようです。
私はこれこそが農業夢プランの一環である と思っております。
田舎の生活に活気や潤いを与えている漬物 文化が継続されるよう、法の施行に伴い製造 ・販売をあきらめる漬物生産者の方が出て、 まぼろしの漬物にならないよう願っておりま す。
漬物もそれぞれ味の個性があることが魅力 であり、個性を大切にするのが良いのか、そ れとも集合体となり生産性を向上させるのが 良いのか図りかねる部分はあると思います。
いずれにしても、法的許可が取れるよう、 漬物を製造する生産者に対し、施設整備への 支援策が必要と考えますが、知事のお考えを伺います。
次に、新屋演習場の平和利活用について伺 います。
陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージ ス・アショア」を国の「防衛計画の大網」及 び「中期防衛力整備計画」として自衛隊新屋 演習場へ配備するとの計画が、国の方針転換 により、白紙撤回されました。
令和二年六月イージス・アショア計画につ いてミサイルのブースターの落下に危険性が あるとの理由で、自衛隊新屋演習場への配備 を突然中止するとの内容であり、白紙撤回さ れるまでの間、議会での議論、地元の反対運 動や、各市町村議会においても設置に反対す る陳情や請願の議決もありました。
一応の決着はついたように思われますが、 私はイージス・アショア問題に関わった関係 上、イージス・アショアに関する問題は終わ っていないと思います。
昨年十二月定例会の一般質問の中で、イー ジス・アショアに関する質問を、知事にしております。自衛隊新屋演習場の平和利活用に ついての質問であります。
その時の知事の答弁は、「同演習場は、訓 練日の事前周知など住民生活に配慮しながら 隊員の基礎的な訓練等に活用され、国防上の 重要な役割を果たしてきております。いずれ にしましても、これまで想定したことのない ご提言であり、今後の課題として多方面から 研究させていただきます」とのことでした。
私が質問してから約一年になります。
課題について知事は多方面から研究すると のことでしたが、研究していただいたでしょ うか。
自衛隊新屋演習場の課題について再度簡単 に申し述べますが、イージス・アショアを二 ○一八年六月に陸上自衛隊新屋演習場をイー ジス・アショアの最適候補地としたことを政 府が表明したことにより、全世界が本県のこ の場所に注目したと思います。そしてこの場 所は日本にとっても世界にとっても軍事上の
最重要地点になったと思います。 現在、イージス・アショアの設置は白紙撤
回となりましたが、陸上自衛隊新屋演習場が ある限りは、いずれにしても有事の際には軍 事上のチェックポイントと見なされ、攻撃の 標的になると思われます。
日本では白紙撤回で解決済みと思いがちで すが、相手国にとっては、日本の自衛隊の中 でも重要な場所であるとの認識が残っている ことと思います。
イージス・アショアの配備についてその当 時のマスコミなどでは、中国、ロシア等が緊 張感を持ったように報道されております。そ のような中、特に北朝鮮は敏感に反応したと 思われます。
北朝鮮の弾道ミサイルの発射が相次ぎ、日 本海方向に飛来し、その先には本県があるこ とが多くありました。
二○一八年六月福田元防衛大臣政務官が来 県し、政府がイージス・アショアを本県に設
置することを表明した年には、北朝鮮の木造 船の漂着件数が一二件、一二隻、次の年の二 ○一九年には一九件、一九隻の漂着がありま したが、二○二○年は河野太郎前防衛大臣が 自衛隊新屋演習場への設置断念を表明したこ とにより、漂着件数が三件に激減しておりま す。
また、二○二一年は今のところ漂着はあり ません。
私はこの北朝鮮の木造船の漂着がただの漂 着なのか、それとも意図的なものか分かりま せんが、いずれにしても、私はイージス・ア ショアの設置計画と連動しているように思わ れてなりません。
今年九月十五日にも、北朝鮮国内から日本 海に向けて二発の弾道ミサイルが発射されて おります。尖閣諸島の問題や領空侵犯のスク ランブルなど、平和を望んでも世界が動いて いることを感じます。
私は前回の一般質問では、知事として住民の安心安全を守るためにも、自衛隊新屋演習 場の土地の平和的利活用を考えても良いので はないかと質問しております。
スポーツゾーンや花を中心とした公園など、 国からの払い下げあるいは県有地との等価交 換など考えられないかと提案しております。
今年は知事選挙がありました。三人の戦い ではありましたが、その中の一人である村岡 氏は選挙公約の中で、陸上自衛隊新屋演習場 について、国への働きかけで災害に対する物 資などの備蓄倉庫を整備するとの公約をして おります。
私の思いとは少し違いますが、それでも自 衛隊新屋演習場はそのままではいけないとい う思いが伝わりました。
国としても、イージス・アショア基地の建 設予定を一旦国内外に公表した以上、その後 白紙撤回しても先ほど述べたとおりの懸念は 残ると思います。
また、近くの住民が感じた精神的な負担や苦痛を国はどう考えているのでしょう。国の 責任もあると思います。
知事は何も感じていないのでしょうか。
私はNHKのテレビ放送の「チコちゃんに 叱られる」という番組がありますが、イージ ス・アショアについては私が言わなければ誰 が言うのか「平和ぼけするな」「ボーと生き てんじゃないよ」と、チコちゃんにいつも叱 られているような気がします。
陸上自衛隊新屋演習場を平和な場所として、 住民の皆様が安心安全に生活ができるよう県 が考えるべきです。
昨年の一般質問での知事の答弁では、今後 の課題として多方面から研究するとのことで した。
ぜひ今までの研究成果を知事に伺います。 これで私の一般質問を終わります。 ご清聴ありがとうございました。



質問PDF版はこちらから

答弁PDF版はこちらから

Copyright©2004 Shoetu Tutiya.All Rights Reserved